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Original Story and Character Concepts by Rei Hiroe Directed by Ei Aoki Animation Produced by Studio TROYCA Original TV Animation

Re:CREATORS(レクリエイターズ)

interview

2017.04.21

Re:CREATORS 主要キャスト座談会 山下大輝 ✕ 水瀬いのり ✕ 小松未可子

4月8日から放送がスタートしたオリジナルTVアニメーション『Re:CREATORS(レクリエイターズ)』。主人公の水篠颯太役を演じる山下大輝さんと、主要キャラクターを演じる小松未可子さん、水瀬いのりさんによる座談会を開催。作品に対する想いを語ってもらった。


山下大輝
主な出演作は、『僕のヒーローアカデミア』(緑谷出久)、『弱虫ペダル』(小野田坂道)ほか多数。
小松未可子
主な出演作は、『亜人』(下村泉)、『クラシカロイド』(音羽歌苗)、『昭和元禄落語心中 -助六再び篇-』(信之助)、『サクラクエスト』(香月早苗)ほか多数。
水瀬いのり
主な出演作は『心が叫びたがってるんだ。』(成瀬順)、『Re:ゼロから始まる異世界生活』(レム)など多数。

GX:『レクリエイターズ』とは、どんな作品なのでしょうか?

山下:タイトル通りというか簡単に言えば、作られたキャラクターと作った側が織りなすストーリー。いろいろな人たちが自分の目的や成し遂げたい思いを乗せながら、複雑に渦巻いていきます。正直、僕らも結末をまったく知らないので、これが現段階の感想です。

小松:アフレコ収録はけっこう進みましたが、まだ登場人物も全員そろっていません。ロボットが登場したり魔法を使うキャラクターがいたり、いろんな世界観の作品が混在していうことが『レクリエイターズ』のキモです。作品ジャンルに関する「あるある」や、「こういう作品ならきっとそういうことがあるよね」というような要素があります。

山下:僕らも演じながらワクワクしています。「こういう作品からインスピレーションを受けているのかな」と想像したり、いろんなジャンルのアニメを見ている人も「このキャラクターの世界観が好きだな」ということが絶対に見つかると思う。

「水篠颯太は夢を叶えるためにどうすればいいか悩んでいる男の子です」(山下)

GX:それぞれのキャラクターについて教えてください。

山下:水篠颯太は、ごく普通の高校生です。彼には夢があって、その夢を叶えるためにどうすればいいか悩んでいる男の子ですね。一番視聴者に近いキャラクターで、他の登場人物たちに対しても一番リアクションをするんですよね。作品に登場する様々なキャラクターたちとどう掛け合いというか、関係になっていくか楽しみであり、ほかのキャラクターに対して颯太がどう影響を与えるのか楽しみです。

小松:セレジアは、颯太がよく見ている好きな作品のヒロインで、第1話から登場するシンボルリックなキャラクターだと思います。セレジアは、颯太よりお姉さんで、おそらく好きな男の子がいるみたいなんですが、それが登場するかはまだわかりません(笑)。彼女自身は順応性や柔軟性があって、個性的すぎるキャラクターの中では、まともで普通の女の子ぽいと思います。

水瀬:事前に公開されたアニメPV第1弾でも耳をすませていただくと、私が演じるメテオラもしゃべっています。知的なキャラクターで、普通に言えばいいのに難しい言い方をして何を言っているかよくわからない時もあります。(笑)漢字のセリフもたくさんあって、台本をいただくと漢検の予習勉強しているようにして読んでいます。だから私自身、演じていて難しいです。

小松:メテオラは、どのキャラクターよりもセリフが長いです(笑)。

山下:水瀬さんがひたすらしゃべり続けるシーンがあると、「がんばれ!」って現場がひとつになりますよね(笑)。

水瀬:メテオラは知的で全てをわかったようにしゃべらないといけないので、私自身とのギャップに不安になりながらも、難なくスラスラと読めるように陰ながら頑張っています。役割としては、ヘルプボタンのように言葉や仮説を教えてくれる、颯太たちも含めて視聴者を導いていくポジションだと思います。

GX:登場人物の多い作品ですがアフレコ現場の雰囲気はどうでしょうか?

山下:とても賑やかです。

水瀬:みんなが作品を面白いといいながらアフレコしています。それが、とても印象的です。初登場するキャラクターの役者さんも「前の話はどうなっていたの?」とか出演者全員が物語の全貌に興味を持ちながら、ワクワクしながら作っているのが印象に残っています。

「最終話で自分たちのキャラクターがどうなっているか、想像がつかない」(水瀬)

GX:皆さんにはアフレコのタイミングに合わせて順番に台本を配布しているみたいですね。

水瀬:だから私たちも先のストーリーがわからないです。最終話で自分たちのキャラクターがどうなっているか、まったく想像がつかないですね。

小松:そうだね。あえて教えてくれないよね。

水瀬:先の展開を内緒というのが、おあずけをくらっている感じです。

山下:だから、逆に次はどうなるのだろうとすごく楽しみになっています。演技は、ストーリー展開によって、その時に感じた気持ちをそれぞれが出し合って作っているので、原作モノとは違うオリジナル作品ならではの楽しい現場だと感じています。視聴者の方も同じ気持ちで観てくれたらいいですね。

水瀬:私は台本と一緒に入っているワード数がいつも気になっています。自分がまた多いかもって(笑)。ちょっと少ないだけでもほっとします。そのドキドキ感も台本をもらった時に毎回ありますね(笑)。

「様々な要素で楽しめるし、こういう物語をアニメでやる意味は大きい」(小松)

GX:GX読者にメッセージをお願いします。

水瀬:アニメやゲームが好きな方なら、キャラクターに会ってみたいとか作品の中に飛び込んでみたいという願望があると思います。まさにそれが作品の中で大きくカギになる物語です。アニメやゲームが好きな人が見た裏側を描いている作品でもあるので、リアルなお仕事見学をしているようなシーンもたくさんあります。そういう意味では濃い時間をお届けできるテレビアニメになるかなと今から思っています。颯太君同様、振り回されながら楽しんでハマっていただけたらなと思います。

小松:この作品は、ジャンルごとに皆さんが楽しんだことのある作品の「あるある」がありながらも、いろいろな比喩や訴えかける部分も大きくあると思います。そういう様々な要素で楽しめる作品だと思いますし、こういう物語をアニメでやる意味は大きい。アニメ業界の一員としても何か訴えかけるものがあるなと感じました。私も何かメッセージを受け取れる気がしているので、視聴者としてもクリエイターの一人としても楽しんでいきたい作品です。是非みなさんも『レクリエイターズ』の世界を楽しんでください。

山下:ストーリーが進むにつれて、どんどん新しい謎が生まれてくる作品だと思います。その謎をひとつずつ紐解いてじっくり見ていくのもいいですし、アニメのアクションシーンを単純に楽しんでもいいですし、キャラクター同士の共演を想像して楽しんでもいいですし、楽しみ方も無限大な作品じゃないかなと僕自身も思います。だから、みなさんのそれぞれの楽しみ方でこの世界観を楽しんでもらえたらうれしいなと思いますし、これから始まる『レクリエイターズ』の世界を一緒に作って楽しんでいけたらいいなと思います。ぜひ、一緒に作っていきましょう!


文・構成:久村竜二 初出:月刊サンデーGX2017年3月号